ゲームをしない人にとって、ゲームばかりする人は、理解できないかもしれません。
ゲームは時間のムダ。
ゲームは何の役にも立たない。
このように言われます。
世の中には、ゲームが好きな人もいれば、まったくゲームをしない人もいます。
あなたは、どのグループに入りますか?
- ゲームばかりする人
- ほどほどにゲームを楽しむ人
- ほとんどゲームをしない人
この違いは、どこから来るのでしょうか?
目次
ゲームで満足できる人
ゲームで満足できる人がいます。
一方で、ゲームでは、満足できない人もいます。
ゲームで満足できない人は、より強い刺激を求めます。
強い刺激とは、他人とのコミュニケーションであったり、お酒を飲む行為です。
それは、ジェットコースターを好むようなものです。
ゲームの刺激では、足りないのです。
ゲームと内向的な性格
他人とのコミュニケーションは、強い刺激です。
ゲームで満足できない人は、人との関わりを求めている場合があります。
これは、内向的な人がゲームを好む理由を説明できます。
ドーパミンの機能が関わる
行動の動機となっているのは、ドーパミンという脳の物質です。
ドーパミンが機能しにくいと、外向的になる傾向があります。[※]
ドーパミンの機能は、人それぞれです。
あまりに機能しないと、依存になる可能性もあります。
ゲームで満足する人は、必要以上に刺激を求めていません。
少ない刺激で、満足できます。
一方で、ドーパミンが機能しにくい人は、強いドーパミンを探します。
内向的な人より、強い刺激を求めるのです。
これが外向性の特徴です。
外向的な人が、お酒を好む理由も、説明がつきます。
ゲームで夢中になる人は、依存しやすいと思われるかもしれません。
しかし、実際は逆です。
外向的な人の方が、お酒などの強い刺激を求めるので、依存しやすくなります。
ゲームをする3つの動機
ゲームをする動機について、心理学の研究報告があります。[※]
この報告によると、人がゲームをする3つの動機が見つかりました。
- ゲームを進めたい欲求と、競争したい欲求
- 誰かとゲームで協力したい
- 実生活から逃げたい
ゲームを進めて、「新しいビジュアルや、ストーリーを見たい」というのは、映画を見たり、小説を読む動機と似ています。
「誰かとゲームで協力したい」というのは、オンラインで他人との関わりを望んでいます。
「実生活から逃げたい」というのは、ゲームの世界に没頭することで、普段の生活を忘れたいという動機です。
ゲームは夢中になる設計がされている
人は、時間を忘れるほど、夢中になることがあります。
心理学では、フロー体験と言います。
ゲームは、フロー体験を起こす設計がされています。
夢中になるほど、人は楽しいと感じるからです。
フローを起こす条件と、ゲームの設計を比べると、よく分かります。
フローが起きる条件は、以下の通りです。
- スキルにあった難易度
ゲーム開始時は、簡単な難易度です。ゲームを進めてスキルアップするほど、難易度が高くなっていきます。 - 素早いフィードバック
ミスや成功は、画面内に素早く表示されます。ミスすると、ダメージを受けたり、体力が減ったりします。
プレイヤーは、次はミスをしないように、操作を調整できます。 - 目標がハッキリしている
やるべきことがハッキリしていないと、プレイヤーは迷います。
このように、フロー体験は、ゲームの設計に欠かせません。
以下の記事では、フロー体験について、詳しく解説しています。
ゲームをやり続ける理由
なぜ、人はゲームをやり続けるのでしょうか?
心理学の研究によると、フロー体験と満足感です。[※]
ゲームをやり続けるには、フロー体験が必要です。
フロー体験がなければ、すぐに飽きてしまいます。
さらに、ゲームへの満足感が重要です。
私たちは、ゲーム設計者の思い通りになっているのかもしれません。
結論
ゲームをしない人は「時間のムダだから、ゲームをしない」と、よく言います。
しかし人生において、ムダと言える時間を作らないことは不可能です。
自分をすべてコントロールできる人はいません。
私は、お酒を飲みません。
お酒を飲まないことについて、何の努力もしていません。
体重が増えたとき、食事を抜くのも、わりと平気です。
私は「○○だから、○○はしない」という理由のもとに、行動を制限できていません。
むしろ、論理的な行動は、なかなかできません。
それほど簡単に、自分をコントロールできれば、苦労は少ないでしょう。
人は、遺伝や環境によって、性格や行動が変わります。
もっともらしく、論理的な理由を、後から付けているだけです。
実際は、ドーパミン機能や、遺伝によって、行動や動機が影響されます。
これは、他人を理解するのに役立ちます。
また、ゲーム障害については、触れていませんでしたが、正しい情報を探すのは困難です。
科学者らは、まだまだ議論が必要と言っています。
現段階では、マスメディアの情報が頼りになりません。
まずはwikipedia[※1]と、厚生労働省の資料[※2]を参考にすると良いでしょう。
生活に支障がでるほど、ゲームをしているのであれば、上記をご参考ください。
ビデオゲームが出たばかりの時代、ゲームは悪者にされてきました。
しかし、その世代の人が少なくなり、多くの人がビデオゲームをプレイしています。
自分と違う価値観を知り、相手を理解することが大切です!