私たちは「他人から、どのように見られているか」を心配します。
「何も悪くない」にも関わらずです。
普段からあなたを知ってる人は、何も心配いりません。
しかし、重要な場面ではどうでしょうか?
相手は、あなたを詳しく知りません。
例えば以下のケースです。
恋人の両親に会います。
恋人相手は、自分よりも華やかな世界の人間です。
そんな恋人の両親に会うのは、大変な思いです。
相手の両親は、あなたの何を見て、あなたの人物像を把握するでしょうか?
心理学の研究では、あなたの人柄が「何に最も影響されるか?」が分かってきました。
目次
人はモラル(道徳心)で判断される
あの人は、どんな人?
他人の性格を評価するとき、私たちは「その人の行為」を見ていると思い込んでいます。
しかし実際は、意思決定の仕方に左右されるようです。
モラルが高いかどうかです。
心理学は複数の研究によって「人の性格を見るのに、モラルが最も影響する」と判断します。[※]
モラルが分かる例
この研究報告は、カリフォルニア大学ですからアメリカでの例となります。
例えばアメリカ政府の要請で、テロリストを把握するのに、自社SNSの個人情報を渡すよう命じられた場合です。
あなたの会社は、(ツイッターのような)SNSを運営しています。
会社のプライバシー規定に違反するかは、社長が決めるルールです。
このとき、社長がユーザーの情報を守るように判断すれば、社員たちは「モラルが高い人だ」と判断するようになります。
つまり「政府の要請」よりも「自社サービスのユーザーを優先した」ということです。
さらに不思議な心理
社員たちには、不思議な心理が働きます。
「政府に情報を渡すべきだ」と考える人でさえ、拒否した社長のモラルを評価するのです。
これは重要な心理です。
なぜなら「正しい判断」よりも、「間違っていても正義」を評価してしまうからです。
この場合の正しい判断とは、「政府に情報を渡すべき」という考えです。
間違っていても正義を貫く人
前述では会社の例ですか、学校ならどうでしょうか?
例えば学校の教師です。
クラスの誰かが、万引きの疑いをかけられ、調査を依頼されたとします。
そこで担任の教師がこう言います。
うちのクラスの生徒に限って、そのようなことをする子はいません。
この調査を拒否します。
心理学の研究が正しいならば、この教師は素晴らしい人格だと評価されます。
しかし実際は、全く理論的な判断ではありません。
生徒を信じているならば、調査を受け入れて、無実を証明した方が確実だからです。
先に断ったとしても、調査は受け入れる必要があります。
最初の拒否は「道徳心」や「正義」を象徴しますが、実は意味のない行動です。
これが人間の心理です。
無意味な行動であっても、周りは素晴らしいと評価するのです。
表面的な道徳心に注意
これまでは、道徳心やモラルが「人格の評価に最も影響する」と述べてきました。
しかし、注意が必要です。
一部の経営者、政治家、弁護士など、地位の高い人たちは、表面的な道徳心を持っています。
つまり、口ではモラルの高い発言をしつつ、それが利己的と知りながら、モラルのない決断や行動をしてしまいます。
それらを見抜く必要があります。
もしあなたが表面的な道徳心を人に見せるなら、それは長い付き合いの中でバレてしまうことです。
自分の評価を操作しようと、モラルの高い発言をするのは、オススメできません。