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偶然出会ったあのひとは、もしかして運命の人?
そんな「ひとめぼれ」について、科学的な研究がそろってきています。
ただし、依然として「バイアスを除いた実験」が困難です。
- バイアスとは「思い込み」や「そうと信じ込む」などの意味。
ネットに散見する「ひとめぼれは離婚率が低い」という情報は、間違っている可能性があります。
なぜなら、科学的な研究を見ると、整合性がないからです。
そこで、現在の科学的な材料で、「ひとめぼれ」について紹介します。
目次
ひとめぼれの思い込み
意外なことに、一目惚れ(ひとめぼれ)がよく知られている現象にもかかわらず、科学的な研究調査はされていませんでした。
そこでフローニンゲン大学の研究者らは、392人を対象に「ひとめぼれ」について、科学的な調査を2017年に行いました。[※]
報告されたのは、以下の内容です。
- 深い愛情と、ひとめぼれには関係がない
- ひとめぼれは、男性に多い
- 肉体的な魅力と関係する
注目するべきは、「愛情と関係がない」という報告です。
ひとめぼれは、深い愛情(情熱)と、関係がありませんでした。
つまり「ひとめぼれで恋に落ちたカップルは、深い愛情を持っている」という話は、調査によって否定されています。
やはり「ひとめぼれは、離婚率が低い」という情報は、疑わしいようです。
そして、もうひとつ注目するべきことがあります。
それは、見た目です。
見た目の魅力に影響する
見た目が魅力的な人は、一目惚れされる確率が一気に増加します。
当然のように思えますが、これは「顔や体に惚れた」という事実です。
ひとめぼれは、ロマンチックで情熱的な言葉です。
しかし実際は、動物的な感覚でパートナーを選んでいたのです。
そして、矛盾があります
今の関係を強化するのに、「あのとき一目惚れをした」と、口に出すからです。
もしかしたら、実際は動物的な現象に対し、「ひとめぼれ」という言葉で、ロマンチックに聞こえるよう人間社会が変化させたのかもしれません。
どうしても、見た目でパートナーを選ぶのは、恥ずかしいことに思ってしまいます。
それを隠すため、ロマンチックな言葉に置き換えたのでしょう。
「ひとめぼれは、離婚率が低い」は本当か?
ネットで見かける「一目惚れの離婚率が低い」という情報は、この書籍からでしょう。
この調査には、認知バイアス(思い込み)があります。
それは「今の気持ちが、出会ったときの記憶に投影されている」というものです。
実際は、ひとめぼれでなかったにも関わらず、今の良好な関係は、ひとめぼれにあると、思い込んでしまうのです。
お互いの恋愛が親密になっていくには、時間が掛かります。
その時間は過小評価され、「最初に出会った時の記憶が、今の親密さに最も影響する」という思い込みが生まれます。
実際に、ひとめぼれは「肯定的な錯覚」と呼ばれています。
これにより、自己肯定感が満たされ、カップルはお互いに気分が良くなります。
ハロー効果で、性格もよく見える
「美人、イケメンは、性格や能力を高く評価される」というのは、心理学で有名なハロー効果と言います。
第一印象に左右されるのがハロー効果です。
見た目だけではなく、最初の印象も含まれます。
このハロー効果は、非常に強力です。
前述の研究にある通り、ひとめぼれも同じです。
もし、見た目で惚れられていたならば、それは関係を維持するのに役立ちます。
一方で、愛情(情熱)との関係がないため、恋愛が長続きするかは疑問です。
相手はハロー効果により、別の人に向かうかもしれません。
これが一目惚れのデメリットです。
マンガの影響と結論
結局のところ、ひとめぼれは「最初に見た瞬間の単なる見た目」です。
そして、動物的な側面があります。
マンガでは、ひとめぼれのシーンは、美しく描写されます。
私たちは、ロマンチックなものとして、ひとめぼれを認識しています。
こうして夫婦となった後も、関係が良好であれば、「あれは一目惚れだった」という美しい記憶に変わってしまうのです。
全く悪いことではありません。
そう考えると、ひとめぼれはロマンチックで、相手にとって喜ばしいことです!