学校に制服は必要か? 心理効果に注意

制服と心理学の研究

学校に制服は必要でしょうか?
いまだに意見が分かれるところです。

親としては、制服について、次のような問題があります。

  • 毎日洗濯を欠かすことができない
  • 破れたときに、替えがすぐ用意できない
  • 冠婚葬祭用の服が必要になる
  • 帰ってから私服も着るので、洗濯物が増える

制服ならではのメリットもあります。

  • 選ぶ手間が省ける
  • 私服だと、たくさんの服が必要になる
  • 勉強のスイッチが入る
  • 友だちがブランド品を着ているとおねだりされない

意見が分かれるのも、納得できます。

海外だと、経済格差によるイジメを警戒して、制服にする学校が多いです。
私服の学校(海外)でも、ある程度のルールが決められています。(お腹を出さないなど)

心理面では、何が起こるのでしょうか?
心理学の実験によると、いくつか心配な点が出てきました。

服装は成績に影響する

学生が過激な服を着ていたら、学校の成績に影響するのでしょうか?
アメリカでも、自由な服を着たい生徒と、それに悩む学校や保護者側で、意見が対立することがあるようです。

まずは「服装は学業に影響するか」を確かめる必要があります。
これを心理学の研究によって調べたのが、コネチカット大学(アメリカ)の研究者らです。[※]

この研究では、様々な服装の男女に、同じ部屋で問題を解くように求めました。
男女には、セーターを重ね着した人や、水着の人が混じっています。
外からの心理的な影響がないように、この部屋には窓がありません。

実験結果

まず始めに、「水着の男性は、セーターの男性より少し成績が良い」という傾向が見つかりました。

そして不思議なことに、「水着の女性は、セーターの女性より成績が大きく悪い」という傾向があったのです。

その後の研究で、「レギンスや水着など、刺激の強い服装を着た女性の成績が悪い」ということが判明しました。

この研究で興味深いのは、男性に影響がなかったことです。
つまり、女性の着る服によって「男性の気が散ったり、成績が悪くなる」という傾向がなかったのです。

そればかりか「刺激の強い服を着ていた女性」は、成績が悪くなりました。

自分が気になって成績が悪くなる

研究者らは、自分自身を良く見せようとすることに注意が向いてしまったため、成績が下がったと考察しています。

さらに悪いことがあります。
自分のプロポーションが悪いと思い込み、気にしてしまうことです。

これは、テレビやファッション誌で活躍する理想的なモデルと、自分を比べてしまうことで起きます。

このような自己嫌悪は、先進国でよく起こります。
ファッションモデルや、芸能人に興味を持つ機会が多いからです。

男性の目という勘違い

私たちは、女性が過激な服を着ていると、男性側に悪い影響があると思い込んでいます。
しかし、心理学の実験によって、 着ている女性側に影響があるということがわかりました。

結論

学校に制服が必要かについては、保護者側のメリット・デメリットを考えてしまいがちです。

もちろん、それも大切ですが、子供の心理面も考慮する必要があります。

そして、大人でも影響する可能性があります。
結局のところ、服装にかかわらず、あまりに自分自身を良く見せようとすると、パフォーマンスを下げる可能性があります。

大人ができることは、無理をして背伸びをせず、自己肯定感を守ってあげることです!

スポンサーリンク

記事がアップされたらブラウザで通知!

心理
tabiをフォローする
スポンサーリンク
旅レンズtoday