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WebデザイナーやHTMLコーダーのひと向けに、最適なモニター選びを紹介します。
私は普段、Webデザインやコーディングの仕事をしているのですが、4Kモニターで失敗しました。
現在は、作業モニターではなく、サブモニターとして使っています。
それらの経験を生かし、どのモニターが最適なのかを解説します。
▼モニターの選び方に移動
目次
4Kモニターで失敗
4Kモニターは、通常のフルHDモニターに比べると、ドットが小さくなります。
iPadやiPhoneでおなじみの「レティナ・ディスプレイ」と同じイメージです。
私が購入したのは、Dellの27インチ4Kモニターでした。
(他の人がレビューにも書かれてますよね)
今回は、上記モニター固有のトラブルではありません。
4KモニターがNGなのは、ドットの大きさ問題です。
等倍のピクセルが表示できない
27インチで4Kモニターだと、文字が小さくなります。
とても4K(3840×2160)では、作業ができません。
そこで、ほとんどの人は、疑似解像度を使います。
27〜29インチだと、2560×1440ピクセルが最も見やすい解像度です。
しかし、ピクセル等倍の問題が出ます。
下図は、当サイトで使われている画像です。
左側、通常のHDモニター(1920×1080)では、くっきり表示されています。
しかし、4K疑似解像度では、わずかにぼやけています。
等倍の画像を貼っても、4Kモニターでは確認が困難です。
4Kモニターでも等倍で貼れば、ぼやけない
もちろん、4Kモニターでも4K解像度(3840×2160)で作業すれば、画像はぼやけません。
しかし、これだと画像が小さすぎて、等倍かどうかの確認ができないのです。
4KモニターでHD解像度(1/2)にしても、ぼやける
4Kモニターで、2分の1の解像度だと、どうでしょうか?
実は、ぼやけてしまうのです。
1/2の縮小であっても、等倍表示は、ぼやけてしまいます。
HTMLコーディングをする人は、注意が必要です。
画像サイズが変更されているのに、width(横幅)とheight(縦幅)の修正に気づかない可能性があるからです。
疑似解像度でスクロールが重くなる
4Kモニターは、他にも問題があります。
疑似解像度での動作です。
4Kモニターを使う場合、もっとも作業しやすい解像度は2560×1440です。
疑似解像度を使うと、グラフィック処理が必要になるため、動作が重くなります。
スクロールすると分かりやすいのですが、カクカクします。
Illustratorを使うと、作業するのにストレスが掛かります。
また、ツイッターのスクロールですら、気になります。
もちろん、4K解像度(3840×2160)のまま作業すれば、スムーズです。
しかし、文字が小さすぎて作業自体が困難です。
グラフィックカード(GPU)の性能次第で、疑似解像度の重さは、回避できます。
とはいえMacBook Proでも、グラフィックカードを搭載してなければ、非常に重く感じます。
スクリーンショットが大きすぎる
4K解像度(3840×2160)でスクリーンショットを撮ると、非常に大きなサイズになります。
そこで疑似解像度にするのですが、それだと文字が少しぼやけます。
ぼやけるのが気にならなければ4Kモニターもあり
等倍ピクセルの問題が気にならない場合、4Kモニターを選ぶのも良いでしょう。
当サイトは、タイトル画像だけ、1280×720ピクセルです。
そこから800ピクセルに縮小しているので、文字やイラストがぼやけています。
最近は、スマホサイトがメインとなっています。
そのため、PCの画像は、あまり重視されないかもしれません。
当サイトは800ピクセルの横幅なので、1600ピクセルの画像にすると綺麗に表示されます。
当サイトでは、データ容量が重くなるので、800ピクセルにしています。
そのため、スマホで閲覧すると、若干ぼやけて見えます。
Webデザイナー向けモニターの選び方
前述の通り、Webデザインに4Kモニターは不向きです。
そこで、Webデザイナー向けモニターの選び方を解説します。
選ぶポイントは、以下の通りです。
- サイズは27インチ〜32インチ※重要
最も作業しやすいサイズは、27インチ〜32インチです。かなり広い作業領域にもかかわらず、視線の移動が少なくて見やすいです。横に長かったり、大きすぎるモニターは避けてください。視線移動が増え、アプリも使いづらくなります。 - 解像度はWQHD(2560×1440)※重要
フルHD(1920×1080)だと、作業領域が狭く、作業効率が落ちます。オススメは、縦が1440ピクセルのWQHDです。快適にデザイン作業ができます。
メインモニターだけは、WQHD解像度を選びましょう。 - パネルはIPS※重要
IPSパネルは、見る角度を変えても、見た目が均一になります。
デザインでは、必須の項目です。
TNモニターは安価ですが、デザインには使いません。 - 非ゲーミングモニター
ゲーミングと書かれているモニターは、リフレッシュレートが高いモニターです。
Webデザインには意味がなく、高価になるだけです。
もちろん、ゲームにも使う場合は、ゲーミングモニターもありです。
- できればUSB端子つき
USB端子は、やはり便利です。USBハブを買えば良いので、なくても問題はありません。 - 高度な色設定は不要
高度な色設定ができるモニターは、その設定自体が大変です。
下手に設定すると、一般的なモニターでの表示より、暗くなってしまいます。 - ノングレアタイプを選ぶ
これは好みの問題です。グレアタイプだと、顔の映り込みが気になることがあります。
これらを踏まえると、以下のモニターが候補になります。
Amazonのレビューは、グレードが違うモニターでも、一緒になっているのでご注意ください。
Amazonでは、以下のようにグレードを選ぶ項目があります。必ずグレードを確認してから購入しましょう。
BenQ AQCOLORシリーズ 27型デザイナー向けモニター
このモニターは、もっともコストパフォーマンスに優れ、必要な機能がすべて揃っています。
縦型に回転できるので、セカンドモニターとしても使いやすいです。
デザイナー向けとありますが、実際にはWebデザイナー向けです。
紙のデザインをする場合は、より品質の高いEIZOなどのモニタを選びましょう。
※Webデザイン用途で使用する場合は、モニタ設定の解像度を2560×1440に合わせましょう。
安心のナナオ品質ですが、それなりに値段がします。
それでも、モニターは使用期間が長いので、EIZOのモニタはオススメです。
このあたりはAmazonレビューが信頼できないところです。
EIZOのモニタが優れているのは、ギラギラ感のない自然な発色です。
これは昔から目が疲れにくいと言われているEIZOモニタの利点です。
しかし、最近のモニタはギラつきが少なく、DELLやBenQのモニタでも良好な発色です。
モニタを比べるテストは難しいため、保険としてEIZOのモニタを買う人が多いです。
(目の疲れが気になる人は、プラセボであっても選ぶ価値があります)
モニタの品質はナナオが最高峰です。
失敗したくない人はEIZOモニタを買うのが最も安全です。
Dell モニター 27インチ S2719HS
最近、DELLはサポートの問題などで、悪いイメージが付いています。
それでも、モニターとしてのブランドは安定しています。
サポート対応はともかく、Dellのモニターは最も無難な選択肢です。
文字が大きいiiyama 31.5型 XB3270QS-B2
27インチのWQHD(2560×1440)は、最も見やすいサイズです。
これよりも、文字が大きいのを選ぶ場合、31.5型のモニタがオススメです。
ただし、Webデザインでは、一般的な表示で確認するのが大切です。
文字が大きいので、小さなフォントサイズを使ってしまうことがあります。
Webデザインで確認するときは、ノートPCなどの小さなモニターも考慮しましょう。
ウルトラワイドってどうなの?
ウルトラワイドモニターは、どうでしょうか?
実際の使い心地は、モニター2台の方が便利です。
1台壊れたときも対応できるのと、アプリを分けて使うのに便利です。
アプリの画面を最大化したとき、広すぎます。
逆に作業効率が落ちます。
しかし、モニター2台を嫌う人も多いので、1台で済ませたい人には便利です。
紙のデザイナーはキャリブレーション付きを買うべき?
紙のデザイナーは、高価なキャリブレーション付きモニタを買うべきでしょうか?
私は、いろいろなデザイナーを知っていますが、誰もキャリブレーション付きモニタは使っていません。
印刷会社で色が異なるからです。
基本的には、印刷会社にて色を合わせるべきです。
また、Webデザインと両立しようとすると、厄介な問題があります。
それは、キャリブレーションして色を変えてしまうと、一般的なモニタと色が変わってしまいます。
とくに印刷用に合わせると、色が暗くなる傾向です。
したがって紙のデザイナーも、普通のモニタで十分です。
リフレッシュレートの高いゲーミングモニタは?
ゲーミングモニタは、リフレッシュレートが高いことで、画面がなめらかになります。
仕事の用途では、コストパフォーマンスが悪くなるのでオススメできません。
リフレッシュレートが高くなると、目に入る情報量が増えるため、Webの閲覧などは逆に疲れてしまいます。
その場合は、リフレッシュレートを60Hzにすると良くなりますが、通常のモニタと同じ品質になります。
仕事とゲームでリフレッシュレートを変えれば、一つのモニタで使い回せます。
画面がなめらかになるから良さそうに思えますが、スクロールが多いと目が疲れます。
つまり、文字を読むのには適していません。
一方でペンタブなど絵を描く用途では、反応が良くなるので使い心地が上がります。
最適なモニターを選んでください
私は4Kモニターを買ってしまったので、今はセカンドモニターとして使っています。
それでも、Youtubeの4K動画を見ると、圧倒されます。
WQHDでも、かなり美しいのですが、4Kは没入感が違います。
フォートナイトなど、FPSゲームをする上では、4Kよりもリフレッシュレートが高いモニターを選ぶと良いでしょう。
例えば、フルHDの240HzやWQHDの144Hzです。
クルマのゲームでは、4Kの60FPS(60Hz)は、レベルが違う体験をもたらします。
4K 120Hz以上のモニターは、まだまだ現実的な値段ではありません。
PS5などを購入予定の方は、少し待っても良いでしょう。
もちろん、Webデザイン目的であれば、60Hzで問題ありません。
1台をWebデザイン作業として使い、もう1台のセカンドモニターは、ゲームと兼用するのもありです。