つい甘いお菓子を食べてしまう。
スマホを常に見る。
ゲームばかりしてしまう。
これらの悪い習慣は、時間を消費し、目標からあなたを遠ざけます。
目標や理想の邪魔をする的です。
誰もがついやってしまうことなので、これらを止めるのは、難しいと思われるかもしれません。
悪い習慣は、無意識です。
逆らうには、毎回意識しないといけません。
実は、これが難しいのです。
そうであれば、科学に頼るのが一番です。
悪い習慣をやめる簡単な方法があります。
目次
「できない」ではなく「しない」を使う
科学的な研究によると、悪い習慣をやめるには、「しない」という言葉を使うことです。[※]
実験に参加したAグループの人たちは、「チョコレートを食べることができない」という言葉を使うよう求められました。
もうひとつのBグループの人たちは、「チョコレートを食べない(しない)」という言葉を使ってもらいます。
その後、参加者らは、全く関係のない課題をこなします。
そして部屋を出るときに、課題の報酬として、チョコレートとグラノーラが無料で提供されました。
もちろん、グラノーラを選ぶのが健康的ですが、チョコレートも魅力的です。
「できない」という言葉を使うAグループのうち、60%以上の人たちは、チョコレートを選んでしまいました。
一方で「しない」言葉を使うBグループでは、35%の人たちだけがチョコレートを選びました。
さらに追加の実験が行われます。
今回も、「できない」言葉を使うAグループと「しない」言葉を使うBグループに分けられました。
そして、各グループの人たちが、どれほど健康的な目標を達成したかを調査しました。
「できない」言葉を使うAグループは、わずか10人に1人だけの達成率でした。
そして、「しない」言葉を使うBグループは、10人中8人が目標を達成しました。
こんな単純なことが、悪い習慣をやめる方法だったのです。
「できない」ではなく「しない」と、声に出してください。
日常会話でも「できない」というフレーズは使わず、「しない」という言葉に置き換えましょう。
約束を守る意識が働く
私たちは、約束を守るようにできています。
約束を破ったとき、罪の意識を感じるからです。
罪悪感は、約束を守るためのシステムです。
- できない→できた
- しない→した
上の2つを比べたとき、「しない→した」が約束を破っているのは、一目瞭然です。
「できない」から「できた」への移行は、約束ではありません。
そのため、罪悪感がないのです。
一方で「しない」という言葉には、パワーがあります。
これを破ったとき、罪悪感があるので、無意識に避ける行動を取るようできています。
明らかに罪悪感がカギとなって、行動を縛ることができるのです。
成功している人の言葉に注目する
実際、禁酒に成功している人は、「お酒を飲めない」ではなく「飲まない」と言います。
禁煙だと「吸えない」ではなく「吸わない」と言います。
一方で第三者に促されて、「お酒を飲めない」と言う人は、よく破っているのを見かけます。
成功している人の言葉に注目すると、「しない」という人からは、強い意志を感じるでしょう。
メンタルが強いから「悪い習慣を辞められる」のではなく、「しない」という意志を持っているから、メンタルが強いのです。
悪い習慣が、習慣化する理由
悪い習慣は、どのように生まれるのでしょうか?
ダイエットしたいにも関わらず、不健康なお菓子に手を出してしまうのは、以下のように自動化されているからです。
- 引き金
仕事などのストレス - 悪い習慣
お菓子を食べる - 報酬
気分を良くするため・ストレス緩和
これらは、自己防御です。
特に何も考えなければ、止めることはできません。
悪いことに、一度習慣化してしまうと、ストレスがなくても、習慣に従います。
これは悪いルーティンです。
「if-then戦略」を使う
「if-then」戦略という素晴らしい発明をした心理学者がいます。
if-thenは、「その場合は」という意味です。
「if-then戦略」を使うと、最大で目標達成率が2倍になります。[※]
「if-then戦略」のシナリオは簡単です。
例えば、同僚に飲みに行こうと、誘われた時です。
あらかじめ、このシナリオを想定し、断る言葉を作っておくのです。
「今日は早く帰って勉強するので辞めておきます」
あらかじめシナリオを想定せずに判断すると、悪い方向に意志が転びます。
したがって、最初から断るシナリオを作るのです。
あらかじめ、意志を持っていると、その場で誘惑されることなく、最初の意志に従うことができます。
友だちにゲームをしようと誘われた時も、同じように「断る理由」を決めてください。
別の習慣に置き換える
お酒の習慣が悪いのは、アルコールのせいです。
お酒が習慣化されてしまった場合、ノンアルコールに置き換えます。
また、甘いチョコレートは、ダークチョコレートに置き換えてください。
幸いなことに、ダークチョコレートは、健康や脳に良いので、良い習慣に分けられます。
この「置き換える」という方法も、強力です。
爪を噛むクセがあれば、紙と鉛筆を常備して、落書きをします。
落書きは、あなたの集中力を助けます。
ぜひ、自分の悪い習慣を調査して、良い習慣に置き換えられないか、検討してみてください。
最後に
部屋にモデルの写真を飾っても、甘いお菓子の誘惑に勝つのは困難です。
それどころか、毎日モデル体型と比較してしまうので、幸福感を削られます。
やはり、科学(心理学)に頼るのが一番です。
「しない」という言葉を使って、自分と約束をしてみてください。
- チョコレートを食べることができない
- チョコレートを食べることをしない
罪悪感は、あなたとの約束を守るシステムです。
さらに、悪い習慣を放置した未来の失敗イメージを想像してください。
そうならないために、計画を立てるのが第一歩です!